iPod Classic 160GBをSD(CF)化して256GBに増量した話
others- 2018.01.28
- 記事の表記を見直しました
iPod Classic 160GB 最終型のHDDが壊れて2年ほど放置していたのだけど、ついに修理することにした。やっぱり、iPhoneもiPod touchも持つなんて持ち腐れ感あるし、かといってiPhoneには音楽が入り切らないし……。
というわけでいろいろ調べて、純正HDDを取り外し、かわりにSDカードを使う方法を試してみることに。
※iPodの開腹作業は自己責任でお願いします
目次
作業のポイント
- 作業前にSDをexFATでフォーマットする
- なるべく開腹用の工具を揃えておく
- HDDのリボンケーブルにくっついているメッシュスペーサーは捨てない
- 復元エラーが出てもめげない
必要なパーツを揃える
まずはパーツ集め。
なんと全部Amazonで手に入ったし、プライム対応だったので翌日届いた。すげぇ。
2017年9月現在、合計14,436円でした。これでiPod Classicが復活するなら安いもの。
Komputerbay SDXCカード 256GB UHS-I U3対応
メインとなるSDカード。どうせなら大容量のほうがよい。
作業前にexFATでフォーマットしておきましょう。
Wifi SD対応 SD カードからCF TYPE I への変換アダプター
SDカードをコンパクトフラッシュ(CF)に変換するアダプタ。
この製品でなくても動くと思うけど、Type Iと記載されているものでないと対応していないので注意。
変換名人 CFカード → 東芝/日立1.8″IDE変換アダプタ ZIF CFIDE-ZIFIB
SDを挿したCFアダプタをiPodに接続するためのアダプタ。
SD→CF→ZIFというややこい流れである。
Sato Commerce iPod with Video 30GB 互換バッテリー
そしてせっかく開腹するので、ついでにバッテリーも交換することにした。
安くてありがたい。
これらが揃えばSD化出来ます。
開腹する
さてここからが本番、開腹作業です。
交換用バッテリーに付属していたプラの開腹工具を使ってみるが…。
多少は空いたが、頑強なiPodに対してこのプラ工具では歯が立たない。
すぐにヨレたり折れたりしてお役御免。
これで開腹できる人はAppleに就職できると思う。
結局、マイナスドライバーをねじこんでグリグリ開けていった。
iPodを画面側を上にして置き、斜め45度でマイナスドライバーを押し込むとうまくいくようです。
ご存知の通り、iPod Classicはアルミなので、当然マイナスドライバーよりやわらかい。
どんどんえぐれて見るも無残な姿に…。
分解交換修理用ツール9点キット 収納袋付
こういった作業は専用工具があったほうがよいです。
Amazon等にいろいろありますが、上記のような金属製をおすすめします。
プラスチック製は傷つきづらいものの、素人ではとても開けられない……:(
開いた!!!
しかしフレームが折れてしまっていた…。
元々なのか開腹作業で折れてしまったのかは分からない。大きな影響はなさそうだからよしとする。
開けただけではこうして上下にわけられないので、バッテリーのリボンケーブルを引き抜いておきましょう。
液晶側に挿さっている根本を持ってやさしく引けば抜けます。
HDDを取り出す
次に、HDDを取り出します。
画像の黒い部分を指で引き上げるようにすると、HDDのリボンケーブルの固定が外れて抜けます。
※HDDのリボンケーブルにくっついているメッシュのスペーサーは後で必要になるので捨てないように
バッテリーを交換する
古いバッテリーは、本体裏側に貼り付けられています。
破損しないようにゆっくり剥がしてください。
新しいバッテリーを、同じ向きで取り付けます。
バッテリー裏に3Mの両面テープが貼ってあるので、剥がして貼り付けます。
SD→CF→ZIFアダプタを差し込む
作業前にSDをexFATでフォーマットしておきましょう。
いよいよ要のアダプタ。
SDをCFアダプタに、CFアダプタをZIFアダプタにまっすぐ差し込みます。
ここで差し込みがゆるいとエラーの原因になるので、しっかり真っ直ぐ、奥まで差し込みましょう。
アダプタを合体させたら、コネクタ部の黒いパーツを引き上げます。
先ほどHDDから抜いたリボンケーブルをここに差し込み、黒いパーツを元に戻して固定します。
※この時、HDDについていたメッシュのスペーサーをリボンケーブルに貼り付けないと、閉めたときにリボンケーブルが本体に接触してエラーが出ます
この時アダプタがカタカタと動くようなら、裏側をマスキングテープなどで止めてやれば動かなくなります。
また、今回は問題ありませんでしたが、個体によってはケーブルを挿してもゆるゆるで認識されづらい場合があるようです。
その場合、薄いコピー用紙をスペーサーにするとうまくいくとの情報もあります
フロントパネルを新品にする
開腹作業でボロボロになったフロントパネルがあまりにも無残だったので、新品にすることに。
【フロントパネル】 for iPod Classic (ブラック)
これもAmazonで購入しました。なんと2017年9月現在は1,599円。安いぞ!
バックパネルもあるので、開腹ついでにボディを新品にしても大した出費にはならないでしょう。
※バックパネルはアップルマークがありません。
【バックパネル】 for iPod Classic 80GB/120GB/最終型160GB
ピカピカ!液晶保護用の透明プラもついているので、傷だらけだった画面もキレイに。
やったぜ。
元に戻す
さて、中身の一新が終わったので、開いたiPodを元に戻します。
開腹時に抜いたバッテリーのリボンケーブルを差し込むのを忘れないように。
ここで完全に閉めてしまうと復元エラーが出たときに大変なので、半分ぐらいにしておきましょう。
完全に閉めなくても動作します。
ボタンを押してこの表示が出たら、きちんと動作している証拠です。
(バッテリーが空だった場合はDockケーブルを挿して充電しましょう)
赤いXマークが表示されるようなら、接触不良かもしれません。
もう一度各ケーブルやアダプタの接続を確認しましょう。
復元する
iTunesに接続してみましょう。
認識されない、あるいはiPodに赤いXマークが出ている場合は中身のアダプタ類の接触を確認したり、Dockケーブルを抜き差しすると認識するかも。最初はエラーが出やすいです。
「新しいiPodへようこそ」という画面が出ればOK。画面の指示通りに進み、復元しましょう。
エラーが出る
大抵、ここでiPodを復元できませんでした。不明なエラーが発生しました(1434)。
あるいは(1430)
というエラーが出ます。
これはどうもHDD(ストレージ)が正しく認識できない
系のエラーみたい。
色々試したのですが、何度も復元にチャレンジしていたら10回目くらいで復元できました。
ハード面の不具合ではなくただの運なのか…?よくわかりませんが、何度かやってみましょう。
この個体の場合、1度成功すればその後エラーは出ませんでした。
復元された!
容量もしっかり認識していますね。やったぜ。
動作が早くなったぜ
復元後に触ってみると、すっげーさくさく動く。曲の読み出しなども爆速である。
あの独特なキューンキューンという鳴き声が聞こえなくなったのは寂しい限りだけれど。
しかし、このクラシカルな見た目で大容量爆速というステータスがあるのだから、よしとしよう。